事例紹介Works

株式会社KIBO -きぼう- > WORKS > 地域ブランディング > 昆布智成シェフの視点を通して表現された越前焼の深淵とアシェットデセール

福井県

昆布智成シェフの視点を通して表現された越前焼の深淵とアシェットデセール

2025.03.23

PROFILE

品川 結貴

地域の食を活かしたイベントの企画から運営まで、目的や目標を明確にしたプロジェクトとしてマネジメントをしていきます。デジタルマーケティングを強みとして、30-40代をターゲットとしたイベント開催が得意です。

品川結貴

企画概要

イベント概要


開催日:​2025年3月22日(土)

会場:​ふくい南青山291 Cultive291(東京都港区南青山5丁目4-41 グラッセリア青山内)

内容:​昆布智成シェフによるアシェットデセール2品とドリンクの提供(夜のデセールコース 6,600円(税込))

定員:​各回35名(第一部:16:00-17:00、第二部:18:00-19:00)


イベントの特徴


このイベントでは、福井県の和菓子店「昆布屋孫兵衛」の十七代目である昆布智成シェフが、越前焼の名匠・司辻健司氏とコラボレーションし、越前焼の器とデザートを融合させた「食のアート」を提供しました。華美な装飾を排した素朴な味わいのデザートと、越前土を活かした温かみのある越前焼の器が調和し、五感を刺激する芸術的な体験が演出されました。


イベントのために作られた器

この器は、福井県の伝統工芸「越前焼」と、パティシエ昆布智成氏の感性が融合して誕生しました。


越前焼は平安時代から続く日本六古窯のひとつであり、北陸最大の陶産地です。鉄分を多く含む土を用いることで、丈夫な仕上がりが特徴とされています。今回の器は、越前焼の名匠・司辻健司氏が、品種改良を重ねて開発した「薄造り」技術によって製作されました。これにより、見た目にシャープでスタイリッシュでありながら、越前焼ならではの温かみと強度を兼ね備えた仕上がりとなっています。


パティシエ・昆布智成氏の感性と司辻氏の技術が融合したこの器は、和洋を問わずスイーツにも合わせやすいデザインであり、さまざまな料理を引き立てる器となっています。伝統の重みを感じさせながらも、新しい質感を生み出し、福井の工芸を現代的に表現しています。


今後の予定

今回、越前焼の名匠・司辻健司氏と、パティシエ・昆布智成氏による新たな器に、特別なデセールを盛り付けて提供するイベントを初めて開催しました。当日は多くのお客様にご来場いただき、食と器の共演による新しい体験をお楽しみいただきました。


この試みは、単なるスイーツの提供にとどまらず、「器」という文化的背景も含めて、食の世界をより豊かに伝えることを目的としたものです。参加者からは、「デセールと器の調和に感動した」「越前焼の新たな魅力を知ることができた」といった嬉しいお声も寄せられ、文化を五感で体験できる貴重な機会となりました。


食文化を支えるのは、食材や料理だけではありません。その美しさや味わいを最大限に引き立てる「器」の存在もまた、文化を伝える上で欠かすことのできない要素だと私たちは考えます。今回、越前焼の深い歴史と現代的な感性が融合した器を通じて、食と工芸、二つの文化を一体で体験していただけたことは、大きな意義がありました。


来期に向けては、さらに多くの方にこうした「食と器の共演」を楽しんでいただけるよう、新たな企画やコラボレーションを検討してまいります。食を通じて文化を体験する機会を、より深く、より広く届けることを目指して、引き続き挑戦を続けていきます。


© KIBO Co.,Ltd.All Right Reserved.